2014年3月6日木曜日

本試験終了後にみんな共通して悩む所は

課題文に明確に記載されていない所だったりします。
去年の大学のセミナーハウスで言えば、屋上に設備スペースを設けてしまったとか、陸屋根にした方位が南側だったとか、西側宿泊室にしちゃったとか、北側食堂にしてしまったとか。
課題文に明確にかかれていませんので減点はされていないかもしれません。でも減点されない根拠がなく、採点は試験元の判断に委ねられているため、受験生達は合格発表までモンモンとした時期を過ごすことになります。

私は課題文にかかれていない部分も配慮しないとダメと言っている訳ではありません。
私が言いたいのは判断には優先順位がありますよということです。

まず合格するためには試験元に与えられた課題文の条件を満たした図面を作成し記述で適切に説明する必要があります。
まずはそこが1番大事です。
それを満たした上で、エスキスで作成した図面を自分の出来る範囲内でよりよい理想的なプランに形付けしていきます。ただし深追いはしてはいけません。この作業は自分のレベルの範囲内でエスキスにかけられる時間、見直し出来る時間を確保した上での作業です。
採点項目になるかどうか分からないのであれば、課題文で指定された条件を満たしたので早めに作図に取り掛かって見直し時間を確保した方がよいのではないかという考え方もあると思います。
それはその通りだと思います。せっかく図面をかいたのにミスが多くては合格出来ませんので、見直し時間は必ず必要になります。

ただタイトル冒頭でお話ししたように、製図試験終了後から合格発表までの2ヶ月あまりの期間、皆がモンモンとする所は、課題文にかかれていない箇所がほとんどです。どんなに完璧に条件を満たしても悩んでストレスを抱えるのであれば、そのような項目は本試験中に解決してしまうべきです。
そのためにエスキスには最大限時間をかけて頂きたい。

少し話しはそれますが、あなたが「大学のセミナーハウスを設計して頂けますか?」と誰かに言われたとします。
その誰かとは一体誰でしょうか?
プロの建築士があなたに頼んだりするでしょうか?

違います。
頼む人は普通に考えて施主です。
そして施主は建築については全く知らない素人です。
その素人が、こんな感じでこんな条件で建物作ってくれないかなーって頼みます。
それが課題文だと思って下さい。

そこで問題です。

施主があなたに求めていることは、課題文の条件を満たすこと以外に何かあると思いますか?

あなたが他の人よりも施主に認めてもらいたいと考えた時に、どのように図面や記述を書いて説明したいと思いますか?

一級建築士に求められているのは何か。現実と照らし合わせてゆっくり考えてみて下さい。あなたの中に答えは必ずあります。

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